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『EVERYDAY NOTES』

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『OPENNING NOTE』

 
 

EVERYDAY NOTES - archive - 2012 march

3月31日(土)
 午前中、新幹線で神戸へ。春めいてきたからジャケットなしで行ったら、雨も降ってて寒かった。芦屋にある高瀬舟というアートスペースにて『桜は咲いたか?山田脩二は散ったか?』展を観賞。脩二さんは在廊しておらず、会えなかったのが残念。

 午後、カフェ・ニュートラルでちょこっとお仕事。夕方、凱風館にて合気道のお稽古と昇段審査を見学。まだ背中が痛いので参加できなかったが、すごく貴重なものを見せてもらった。こうして道場にたくさんの方々の想いが蓄積していく。その後内田先生らと打ち上げ宴会。美味しい中華料理を食しながらわいわい盛り上がる。

 夜、一人でカラオケボックスにてサックスの練習。口の筋肉が疲労するのと共に少しずつ音が安定してきた。深夜、『身ぶりと言葉』(アンドレ・ルロワ=グーラン、ちくま学芸文庫)を読み進める。

3月30日(金)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。如風庵の新しいアイデアをあれこれスケッチで検討する。新規プロジェクトの図面も進めて送信。

 夕方、新建築社の内藤女史が来所。凱風館が『住宅特集』6月号への掲載が決まって記事の方針の打ち合わせ。来週にインタビューをすることが決まった。ついに凱風館が建築メディアにデビューする。

3月29日(木)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。外は快晴。昼、上野の入谷にて久我サロンで髪を切る。午後、羽鳥書店のみなさんと打ち合わせ。ドローイング集の方向性をデザイナーの原研哉さんの意向をしっかりと汲み取って方向性を決めていく。5月の出版を目指して、ギアアップ。完成を思うと、わくわくする。

 夕方、新規プロジェクトの図面チェック。問題点を絞り出して、対応を進めていく。深夜、マトグロッソの原稿を書き進めて、送信。

3月28日(水)
 午前中、メールなどの雑務。背中の調子が悪いので、近所の整形外科さんに見てもらう。レントゲンを撮るも骨には異常なし。一安心。湿布とコルセットみたいな固定バンドで治療。午後、ときの忘れものギャラリーにて打ち合わせ。5月29日から始まる銅版画展について、あれこれ決めていく。出来上がった木箱のサンプルも確認し、いろいろと話し合う。とにかく沢山の人に見てもらい、買ってもらい。

 夕方、新規プロジェクトの現場にて解体を確認し、第1回定例会。ディテールを含み、これからの問題点を話し合って、2ヶ月の工事を話し合う。そのまま、みんなで食事。決起集会。6月の完成に向けて、気持ちは一つで頑張りたい。

 夜、デスクワークを進め、凱風館家具シリーズ第1弾として、寺子屋机の販売サイトをつくっていく。アルテスパブリッシングより刊行予定のほぼ日連載、『みんなの家。』の書籍化に向けて、追記の原稿を進める。

3月27日(火)
 六時半から凱風館。朝稽古。途中、背中の痛みが出て、見学したけど、朝からお稽古ってのはやはり最高に気持ちいい。すぐに大阪に行って、内田先生と釈先生による「聖地巡礼部」のキックオフイベントに参加。大阪の霊性スポットを散策。天満宮から難波宮跡、生國魂神社、視点王子と上町台地を縦走する。お寺とラブホテルに魅了される。気持ちのいいお天気の中、総勢30名でわいわい楽しい遠足。数学者の森田くんらとも大いに語り合い、最後は西陽をみんなで眺めて日想観。遠く昔の時間まで想像力を働かせ、くたくたになるまでよく歩いた楽しい遠足だった。

 終電近い新幹線で帰京。もちろん爆睡。深夜、メールなどの雑務を済ませて、寝る。

3月26日(月)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。午後、三宮に出て、探してた本を購入。中島工務店神戸支店にて寺子屋机に凱風館ロゴの焼き印を30卓分、押す。失敗の許されない緊張感の中、無事にやりきった。それから防音工事など、あれこれ打ち合わせ。

 夜、のんびり幾つかの本を雑読する。3月も残りあと1週間か、光陰矢の如し。

3月25日(日)
 朝起きたら、外は雪。朝ごはんの後、最後のお稽古。体中が筋肉痛だが、最後まで2時間半、しっかりと体を動かすことができて、とても気分が高揚した。昼ごはんはカレーライス。2度おかわりした。荷造りし、バスに乗り込み、爆睡。気がつけば神戸に帰ってきた。そして3日ぶりの青空。やっと晴れた。

 奈良の実家に帰り、のんびり過ごす。もう来週から4月。この春の合気道合宿が新しい生活に向けて、素敵な充電期間として機能してくれたと信じて、引き続きがんばりたい。

3月24日(土)
 六時半から朝稽古。朝ごはんと仮眠の後、午前のお稽古。昼食べて、仮眠の後、午後のお稽古。ここでは昇段審査もあり、緊張感漂う中、合気道について考える。夜は、宴会。先輩の方々がほっとした安堵の表情が印象に残る。深夜は、カードゲームなんかもして、総勢70名が大きな家族のようでとっても楽しい時間だった。

3月23日(金)
 朝から生憎の雨。内田先生が「雨男」であることを知る。荷物をバスに載せて、初めての合気道三昧生活にわくわくする。神鍋高原に到着。すぐに道着に着替えて、体育館へ。みんなで畳を敷くところからはじまって、いよいよお稽古が始まる。4時間みっちり汗を流す。

 夜は美味しく食事を頂き、小さな宴会。あれこれと盛り上がり、日付が変わる前に寝るのはいつ振りか。

3月22日(木)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。午後、大事な打ち合わせを2本済ませて、夜の新幹線に飛び乗って神戸へ。車中、大友克洋の『童夢』を読む。衝撃の作品だ。日本のマンガの懐の広さに驚かされる。『アキラ』も読み返したくなった。明日からは、初めての合気道の合宿。

3月21日(水)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。午後、羽鳥書店のみなさんと合流して日本デザインセンターにてブックミーティング。原研哉さんは不在でしたが、担当者の大橋女史より、新しいアイデアを伺う。装丁や紙質まで話が及び、本づくりもエンジン全開。午後、新規プロジェクトの申請書類のまとめとチェック。来月から無事着工できるようにしたい。

 夜、池袋にて早坂先生のサックス・レッスン。タンギングなど、あれこれと教えてもらう。早く曲が吹けるようになりたい。とにかく音楽の世界で戯れるのは実に愉快だ。

 深夜、これからの動きを調整。念願の合気道の合宿にも行けそうだ。

3月20日(火)
 始発に乗って鎌倉へ。山の上の家にて、池田塾2回目。前半が桜の話で、後半はこの私塾の進め方について、あっという間の2時間であった。手帳のメモも3ページに及んだ。良質の宿題をしっかりと持ち帰って、「実行」に移せるように頑張りたい。実に魅力的なメンバーが募っていてワクワクする。小林秀雄と寄り添う、楽しい勉強会になりそうだ。

 (お庭でスクワットされている傍らで)茂木さんとも談笑し、懇親会を早退して、事務所に戻る。如風庵の打ち合わせ。3時間、しっかりと話し合う。いつも楽しくて、時間を忘れて意見交換。プロポーザルも気に入ってもらい、設計の密度をさらに上げていきたい。

 夜、カラオケボックスにてサックスの練習。深夜、アルゼンチンに赴任する弟と逢う。元気で頑張ってくれよ、弟よ!

3月19日(月)
 午前中、探していた本を買いに行ったりし、午後、凱風館へ向かう。杉の丸太を寄贈して頂いた養老孟司先生が初めて来られるというのでやってきた。道場の老松を、二階で梁も見てもらう。その後、内田先生と養老先生の対談をそばで3時間近く、聴かせてもらう。贅沢なひととき。大変面白かった。自分の知らない大きな世界を見せてもらった感覚。

 夜、メールなどの雑務。読書して過ごす。

3月18日(日)
 午前中、メールなどの雑務。日曜日だし、部屋の掃除と洗濯もする。昼、マトグロッソの原稿を描き進める。旅の話を書いているが、文章にしながら、旅の時間を頭の中で再度過ごしているようで楽しく書ける。

 午後、カフェ・アゲインにて内田先生と平川克美さんの対談を聴きにいく。吉本隆明の話から始まって、神話的構造や長幼の序、金棒引き、草食系アナーキストと話は大いに盛り上がる。まさに漫才を見ているようで、知的好奇心をくすぐられる時間だった。

3月17日(土)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。新規プロジェクトの資料を確認し、来週の如風庵の打ち合わせ資料も進める。大きな模型をつくったので、かなりリアルに全体像が見えてきた。

 夕方、桑沢デザイン研究所へ。初めての卒業式。僕が2年前に初めて講義をした彼らが立派に卒業していった。最優秀の成績で表彰された土江くんは、僕の事務所に手伝いに来てくれるメンバーで、自分のことの様に嬉しかった。みんなで記念撮影し、飲み会へ。二次会まで参加して楽しく語り合う。本当に素直な良い学生らだ。大変な時代かもしれないが、しっかりと自分の道を切り開いてほしい。そのためにも、僕が彼らに自分の背中で伝えないといけないな。久しぶりに酔っぱらう、嬉しい時間。

3月16日(金)
 朝、現場で模型を見ながらの細かい打ち合わせ。これにて方向性の最終確認。午後はインターオフィスにて、家具の打ち合わせ。続けて、安東女史と合流し、テキスタイルの打ち合わせ。事務所に戻った頃には暗くなっていた。出ずっぱりで疲れたが、また一つ山場を超えた。もちろんすぐに次の山が来るのだが。

 夜、カラオケボックスにてサックスの練習で息抜き。深夜、メールなどの雑務。マトグロッソの連載のチェックをして、ベットに倒れ込む。

3月15日(木)
 午前中、メールなどの雑務。如風庵の模型をチェックし、断面の検討。新規プロジェクトのプレゼン資料をまとめていく。昨日おフォードバックをし、明日の打ち合わせの準備が続く。

 夜、友人が三宿にオープンしたトラットリアのオープニングへ。彼らしい店になっていて、学生時代ぶりの懐かしい友人たちとも再会。楽しいひとときを過ごす。皆、変わってないな。

 深夜、『みんなの家。』のゲラを一気に読む。連載はホームページで横書きだったが、それが縦書きになって、紙の上で読めるだけでまた違った表情をもち、自画自賛だが、大変面白かった。追記しないといけない部分も見えたし、5月の刊行までやることをしっかりやっていきたい。

3月14日(水)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。しっかりと先方とのやり取りを確認し、新規プロジェクトの進め方を確認。

 午後、プレゼン資料をまとめて、模型をチェック。如風庵のプレゼン資料にも取りかかる。色んなことを同時進行でやりながら、自分のリズムをつくっていく。しかし、本当に驚くほどのスピードで時間が過ぎていく。

 夕方、大事な打ち合わせがまとまって、一安心。2時間集中していたので、どっと疲れる。次は明後日の現場での打ち合わせだ。もうすっかり打ち合わせの1000本ノック状態。

3月13日(火)
 午前中、メールなどの雑務。新規プロジェクトの模型と展開図の修正作業。いよいよ全体像がまとまってきた。明日はとっても大事な打ち合わせ。
深夜まで作業が続く。読書を少々、就寝。

3月12日(月)
 午前中、新しいプロジェクトの現場視察。午後、渋谷で所用。夕方、如風庵のアイデアをスケッチで検討。深夜、メールなどの雑務と原稿を進める。

3月11日(日)
 早起きして、有楽町へ。『ピナ・バウシュ/夢の教室』と『踊り続けるいのち』の2本を連続して観る。前者は若き高校生らが「コンタクトホフ」を踊ることで愛の物語を知り、人間として成長していく様が描かれている。ピナが学生らにも容赦なくクリティックしている画面を観て、その水準の高さに驚嘆した。後者は、言わずと知れたヴィム・ヴェンダースによるピナのドキュメンタリー。地元ヴッパタールのモノレールをバックにダンサーたちが踊るのを観ながら、ダンスという身体言語は、背景の空間も含めて、その文脈が大切であることを認識した。それにしても、ピナの踊った『カフェ・ミュラー』を実際に見ることができたのは、ものすごく貴重なことだと再認識した。

 午後、日比谷公園にて東日本大震災の1周年イベントに参加。大勢の人たちと一緒に14時46分に黙祷する。坂本龍一さんや岩井俊二さんのトークを聴き、会場を後にする。続けて汐留にて『今和次郎/採集講義展』を観る。豊富な一次資料に見入った。早稲田大学建築学科の深い部分でのDNAを今先生が作り上げたことに見が引き締まる想いがする。

 あの日から1年が経った。長いような、恐ろしく短いような、不思議な感覚。しかし、何かが変化したのか、今も変化の過程にあるのか、とにかく個々人でしっかりと考えて行動していかないといけないように思った。この日を忘れることはない。

3月10日(土)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。昼、ときの忘れものギャラリーのショートエッセイの原稿を仕上げる。続けて、羽鳥書店の作品集に収めるドローイングについての文章を加筆・修正していく。あっという間に夕方になっていた。

 夜、カラオケボックスにてサックスの練習をする。楽器を吹いてる瞬間は、気持ちが安らぎ、夢中に楽しめるので、最高の息抜きになっている。

 深夜、マトグロッソの原稿に向かう。集中して一気に仕上げて、写真も選んで送信する。午前2時半だったのに、編集者の浅井女史より電話が鳴り、喜んでくれた。こちらの新連載も楽しみだ。自分にとって未知数のことにチャレンジすることに歓びを感じる。

3月9日(金)
 朝、スタッフと打ち合わせの後、雨の中、大きな模型を持って新規プロジェクトの打ち合わせに行く。見積りも上がってきて、細かい打ち合わせが続き、あれこれと検討しながら熱中してたら、3時まで5時間ぶっ続けで打ち合わせ。

 夕方、連日の三軒茶屋へ。シアター・トラムにてco.山田うんさんの新作クリエーション『季節のない街』にエキストラ出演させてもらう。幾度と見てきたあのリノリウムの黒いステージにまさか自分が上がる日が来るとは。しかし、出演と言っても、もちろんスポットを浴びて踊るのではなく、舞台全体が街(広場)として見立てられ、そこの住人として存在していただけ。ダンサーさんたちの息遣いを間近で感じながら、いつしか動き回りながら、見られていることをすっかり忘れて、踊りに見入っている自分を発見する。舞台を横切ったり、座ってスケッチをしたりして過ごす至福の時間。終わってからは、山田うんさんと数学者の森田くん、足立女史と一緒に打ち上げ。いやはや、舞台では貴重な体験をさせてもらい、打ち上げでも濃密なトークが繰り広げられ、実にスリリングな一日となった。

 深夜、興奮覚めやらず、原稿を進めたり、本を読んだりして寝る。『「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について』(高橋源一郎、河出書房新社、2012)を読み始める。

3月8日(木)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。昼、如風庵の壁のアイデアを展開する。新規プロジェクトの模型も進めていく。夕方、品川税務署にて2011年度の確定申告を済ませる。やっと完成し、肩の荷が下りる。

 夜、三軒茶屋のシアター・トラムにて、co.山田うんさんの新作クリエーション『季節のない街』を観賞。すごく感動した。舞台全体が街の共同体として立ち上がり、個々の個性が相互に作用していって実にエクサイティングなコンテポラリー・ダンス作品だった。そこには、ノイズをも受け容れて、同居した関係性があり、見えるものと見えないものについても考えさせられた。何だかピナ・バウシュのタンツテアターに近い何かを感じ、その複雑さに凄く共感した。

 深夜、明日の打ち合わせの準備をし、原稿を書き進める。

3月7日(水)
 午前中、メールなどの雑務。新規プロジェクトの打ち合わせ。2時間、でっかい模型を見ながら、細かいポイントを修正していく。空間認識を再確認しながら設計の説明をしていく。手応えある話し合いとなった。

 昼、打ち合わせのフィードバック作業。午後、奈良から木工場の社長さんが来所。5月のときの忘れものギャラリーでの銅版画展の際にコンプリートセットを制作/販売するための木箱の打ち合わせ。そして、熱く語り合う。

 夕方、平面図と展開図の修正を進める。夜、池袋にてジャズ・サックス奏者の早坂紗知さんにレッスンをつけてもらう。「タンギング」のことを教えてもらう。楽器を触ってると、何とも言えない充実感。

3月6日(火)
 午前中、メールなどの雑務と電話対応。渋谷区役所にて、新規プロジェクトについての競技。午後、模型の指示とチェックの連続。4人の学生が手伝いに来てくれて事務所が活気づく。夕方、香川より来京中の友人が事務所に遊びに来る。その後、喫茶店で珈琲を飲みながらの談笑。

 夜な夜な作業が続き、晩ご飯を食べ損ねる、とほほ。

3月5日(月)
 朝から雨。メールなどの雑務。午後、新規プロジェクトの模型を進めながら、展開図と詳細図をチェック。少し確定申告のための領収書整理を進めていく。

 夕方、中島工務店の支店長らが来所して見積りの打ち合わせ。3時間みっちり話し合って、方向性を決める。

 深夜、一人でカラオケボックスへ。サックスの練習をしながら無心になる瞬間を味わう。口の中の疲労感が、何だか達成感の証のよう。

3月4日(日)
 朝から電車に乗って、神戸へ。中島工務店のお施主さんが中心になってつくっている『ひのわ会』の総会に参加。太鼓あり三味線あり、楽しい会であった。家つくって「はい、終わり」でなくて、こうして工務店と施主が年に一回集まって、メンテナンスなどの話をするのはとても良い試み。加子母の美味しい朴葉寿司などを頂く。

 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(監督:スティーブン・ダルドリー2011)を観る。マンハッタンが激しく変わった911を直接は描かないで、ヒューマンドラマを通して、失ったもの、人間の弱さと強さを考えさせられる作品。父性は死後もしっかりと健在で、少年の成長を導く壮大な旅。それにしても、主人公の子供がやたらとマセていたので、アメリカの圧倒的エリートを彼に見た。

3月3日(土)
 午前中、ゆっくりする。昼から凱風館で合気道のお稽古。自分の身体が自分のものでないかのような動きを発見する瞬間がある。しかし、まだまだベースができていないので、「転校して初めての体育の授業」な感じがあるので、まずはそれを打破したい。

 午後、例会に来ている皆さんへの挨拶もほどほどに、山本画伯と三宮へ。チーム山本の食事会に参加させてもらう。先生の絵画教室のスタッフとして働いていた学生さんたちの卒業を祝う。最高の中華料理を食す。

 深夜、『日本の文脈』(内田樹・中沢新一、角川書店、2012)を読み始める。昨日の井上雄彦さんとの鼎談ともリンクする箇所も多く、面白く読み進める。

3月2日(金)
 朝からそわそわする。品川駅の新幹線乗り場でアルテスパブリッシングの鈴木さんと合流。神戸まであれこれ話し合う。ほぼ日連載『みんなの家。』の単行本化について、ボーナストラックとしての井上雄彦さんとの鼎談について、装幀について、などなどあっという間に2時間半の旅。午後、カフェ・ニュートラルで中島工務店と防音工事などについて打ち合わせ。カメラマンの谷口るりこ女史も合流し、凱風館でスタンバイ。

 16時、あの井上雄彦がゆっくり凱風館に向かって歩いてくる。キャップをかぶっている。挨拶も程々に、さっそく外観を見ながら案内してると、講演を終えた内田先生もご帰宅。まずは二階の書斎を案内し、ロフトにも上がってもらったりして、じっくり見てもらう。それから道場に行って、老松を出して、3人で鼎談スタート。

 井上さんのアトリエの下にバスケコートがあることと、内田先生の書斎の下に道場があることの共通性について、話を伺いながら、身体性について、マンガの画力と物語について、想定読者について、何かをつくりあげることについて、師の存在、完成するということ、処女作について、などなど2時間半、喋りっぱなし。最高に面白かった。夢のような時間。凱風館の感想を伺うと「要素が沢山あって、複雑。部屋のあちこちに顔がたくさん見えるよう。また来たくなる。」というお言葉に嬉しさが込み上がってくる。しかし、内田先生と井上さんは人として、どことなく、似ているんじゃないかと直感する。最後に二階でお茶を飲みながら雑談。スラムダンク奨学金のことなどを伺う。花道付きでサインをもらった。これは、大袈裟でなく、僕にとって家宝。高校時代にバスケ部で『スラムダンク』を読んでた者としては信じられないような魔法の時間だった。お忙しい中、凱風館まで来てくれた井上さんを駅までお見送り。固い握手をしてお別れする。

 凱風館に戻って、合気道の昇級審査を見学。みな一生懸命、合気道の型をやっていて、ぴりっとした緊張感でまた道場が違った空気に包まれていた。内田師範ややってる方々の緊張感はもちろんのこと、後ろで正座して見守っている先輩弟子らの表情がまた素敵だった。その後の宴会に少し参加させてもらう。

 とにかく今日は、憧れの井上雄彦さんとお会いし、内田先生と一緒に凱風館で3人で鼎談できたことは何より幸せで、生きるエネルギーをもらった。これからも精進して頑張りたい。

3月1日(木)
 午前中、メールなどの雑務。新規プロジェクトの模型を一気に進めて行く。平面図と展開図のチェックを続ける。気がつけばあっという間に一日が過ぎていた。夜、一人でカラオケボックスにて、サックスの練習をする。綺麗な音を出すのにコンスタントに息を吹き込むベーシックな練習。

 深夜、『リアル』を読み進める。

 

 

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