EVERYDAY
NOTES - archive - 2011 january
1月31日(月)
午前中、メールなどの雑務。昼ずぎに打ち合わせを一本済ませて、溜池山王のカフェで「内田邸/道場」のスケッチ。夕方、第一衆議院会館にてDANNA会のイベントに参加。実に多彩な方々とお会いし、雑談。本当にお世話になっている方々にこうした会に誘ってもらえるのは嬉しい限りで、大きな可能性の広がりを感じる。しっかりと建築家として自分のできることをやっていきたい。行き帰りの電車で『建築とは何か』を読み進める。藤森建築の潔さが文章の中からも感じられる。白井晟一の「素人性」という切り口に驚かされる。
夜は事務所に戻ってデスクワーク。深夜、集中して美容サロンの平面スケッチを重ねる。BGMは、カサンドラ・ウィルソン。明日から二月、しっかりとエンジン全開で関わってるプロジェクトを進めたい。
1月30日(日)
午前中、ゆっくりしてお出かけ。昼、家族が勢揃いして祖父の納骨。それからみんなで美味しい焼き肉をたらふく食べる。甥と姪も元気よく成長し、家族の温かい時間を楽しく過ごす。
夕方、『日本の壁』(監修:山田幸一、INAX出版、1985)と『建築とは何か』(藤森照信、エクスナレッジ、2011)を読み始める。土壁について考えて、藤森建築についてもあれこれ考える。
夜は、「内田邸/道場」の立面をスケッチして、窓周りのデザインを考える。深夜、目黒川沿いをゆっくりランニング。久しぶりに気持ちのいい汗をかく。今月も後一日。
1月29日(土)
午前中、メールなどの雑務。昼、たまプラーザまで行って大学時代の親友宅にて新年会。前菜/パスタ/メインと彼が料理を手作りしてくれた。メインのハンバーグは絶品。みんなでワイワイ近況報告などで大いに盛り上がる。
夜は、「内田邸/道場」の立面のアイデアをスケッチし、美容サロンのイメージを考える。深夜、日本対オーストラリアのアジア杯決勝戦をテレビ観戦。香川の骨折離脱というこれ以上無い逆境からチーム一丸となり、ラガーマンの様なフィジカルのオーストラリアを倒して四度目の優勝を飾る。とにかく李選手のダイレクトボレーは語り継がれるだろう。そして、川島の数々の好セーブに興奮する。ザッケローニ監督の采配とそれに選手達が応える実に強いサッカーを楽しませてもらった。ザックジャパンの不敗神話はまだまだ続く。
1月28日(金)
午前中、メールなどの雑務と電話対応。CGの仕事は、無事セカンドステージに入った。美容サロンの模型をスタート。
午後、黒崎さんに呼ばれて1000ドルハウスプロジェクトの材料提供してもらえる材木屋に行く。表情豊かなトタン屋根の材木屋に面白い古材などがワンサカあった。宝の山のごとく。スキーマ建築計画の長坂さんともお会いしてあれこれ話をする。しかし、この黒崎さんのスピード感に圧倒されるもそこに大きな可能性を感じる。ワクワクする感覚をコンスタントに持ち続けるプロジェクトこそがやりがいがあって楽しい。
夕方、事務所に戻って「内田邸/道場」の立面スタディーをいよいよ描いていく。来週までに納得のいく三つのバリエーションをまとめたい。
夜、『もうれつ先生』(寺田ヒロオ、MSS、2010)を読み始めたら止まらなくなった。いやはや、半世紀以上も前の漫画にこれほどまでに感情移入できることが不思議に思う。読みながら、もうれつ先生が内田先生に思えて、わんぱく三人組もとてもいい味を出していた。あっという間に上/中/下巻を読み終わる。
1月27日(木)
午前中、メールなどの雑務。「内田邸/道場」の外壁デザインをあれこれ考えて進める。集めた資料もドシドシ届く。午後も諸々の対応に追われていたらあっという間に暗くなっていた。夕方、美容サロンの図面化スタート。まずは、現況をしっかり把握してスケルトンに対するインフィルのコンセプトを考える。
夜、白くなった立面図に色鉛筆でスケッチを重ねる。1000ドルハウスのスケッチがまだ迷走する。突破口をみつけたい。深夜、またドローイングにもちょこっと手を入れる。一つのプロジェクトをやるよりも、同時に色んなことを考えることでそれぞれに相乗効果が生まれることを実感する。
1月26日(水)
午前中、メールなどの雑務と電話に追われる。午後「内田邸/道場」の立面のスケッチと美容サロンのスケッチを進める。夕方、もろもろの調べもの。早速、立面のスタディー模型を三つばかり作り始める。建築の面白さは、こうしてデザインがあらゆるファクターによってつねに変化し続けることにあるのだろう。きっと工事がはじまっても、完成しても、つねに「未完」の感覚が絶え間なくあるからこそ変化し続けて時間に耐える強度が生まれるのだろう。そのためにも思考を深めて、同時に手を動かさねばならない。
夜、CGの仕事の第一段階を二案まとめて送信。続けて、先日の打ち合わせの議事録を作成して内田先生に送信。机の上をちょっくら整理して頭の中の「やらなきゃいけないリスト」を整理する。流石にそろそろ事務所にホワイトボードでも買って、書きとめていかないと忘れてしまいそうだ。
深夜、少しだけまたスケッチを進める。暗い洞窟の中からわずかな光を求めるこの感覚を大切にしたい。依頼されたドローイングの方も手を加える。何事も手を抜かないでやるためにもこのeverydaynotesを書き続けることが大事になってくる。しかし、一月もあと五日。
1月25日(火)
午前中、入谷まで行って美容サロンの現場視察。呉服屋だったとのことで、角の気持ちいい光が入り、色々とアイデアを考える。僕もクライアントも前回の内覧よりも手応えが良いのでいよいよ本格的に進みそうである。行き帰りの電車で『宇宙兄弟』11巻と12巻を読み終える。実に面白い。物語の展開と共に増えていくキャラクターがそれぞれ複雑に絡み合っていく様に感情移入して感動する。技術者のピコが最高。
昼、「内田邸/道場」の打ち合わせのフィードバック作業。1000ドルハウスのスケッチをまとめて、夕方から原宿へ。黒崎輝男事務所にて黒崎さんと打ち合わせ。実に多様な展開を見せて、面白いことができそうでワクワクする。まずは、しっかりと1000ドルハウスのデザインをまとめたい。
帰りに青山の国連大学で敷地をチェックし、ABCで本を買う。店内で偶然、桑沢の教え子とばったり会って立ち話してたら、すぐまた隣に高校時代からの友人とがいて再会、近況報告も盛り上がる。夜は、メールなどの雑務とこれからのスケジュール管理。
日韓戦は、壮絶な闘いとなった。南アで精神的に鍛えられたのか、アジアカップは、実に劣勢からの闘いをしっかりとやって勝ち上がってきているので素晴らしい。本田と香川がそれぞれに良い動きをし、前線でしっかり前田と岡崎が仕事をする。ディフェンスも個々の役割を自覚して組織的に機能していたので、見ていて面白い。このチームをもっと見たいと思わせる「強さ」がある。それにしても、長友の上がり、細貝の勝ち越しゴール、本田のPK戦一本目、川島の二連続ブロックと快心の「どや顔」ととにかく食い入るサッカーを展開してくれたのでテンションも上がる。後一試合が、きっとオーストラリアだろうけど、優勝しないと記憶と記録が噛み合ないから、結果だけにこだわってどんな苦境も跳ね返してほしい。
深夜、サッカーのテンションを引き受けて、大きなドローイング作品にペンを入れる。この作品もやっとこ後半戦突入といったところか。BGMは、ブラット・メルドーのピアノ。
1月24日(月)
午前中、ゆっくり打ち合わせの準備。出張の荷造りも済ませて、奈良から神戸に向かう。中島工務店と二時間強みっちり打ち合わせ。新しいアイデアも出てきて、またしてもあれこれと盛り上がる。しっかりとやることやって、最良の決断ができるように頑張りたい。
新幹線に乗って東京に戻る。旅の友としてLAT'sのために『建築における「日本的なもの」』(磯崎新、新潮社、2003)を再読スタート。
夜、事務所に戻ってメールなどの雑務とあれこれの手配にドタバタする。CGの仕事もそろそろまとめねば。明日の美容サロンの打ち合わせの準備もする。
1月23日(日)
午前中、打ち合わせの最終確認を済ませて、住吉へ。芸術新潮の前田さんと合流し、敷地を案内する。その後、ランチをしながら昨日の内田先生の最終講義について意見交換。続けて、新潮社の足立女史と合流し、打ち合わせ。
午後、内田樹先生宅へ。昨日の最終講義やヴォーリズ建築の感想で盛り上がる。ヴォーリスは、当時では破格の予算を使ってあれだけ魅力的な建築をつくれたこと、特注で作った消耗品のストックまで確保していた事を伺い、驚嘆する。建築談議も程々に、打ち合わせは大きなエントランスの模型を見ながら、細かいポイントの説明と確認。外壁の新しいアイディアを話し、コンセプトを変えないで方向転換する。その後、新潮社の前田さんと足立女史が合流し、内田先生を囲んで話し合う。顔合わせとキックオフミーティングのはずが、あれよあれよと最終講義の延長戦の様相を呈して、気がついたら二時からはじまった打ち合わせが六時になっていた。きっと面白い連載になるだろうことを皆が確認する。
夜、両親と合流し、神戸で美味しいステーキを食して帰宅。早速、議事録を作成し、明日の打ち合わせの準備を整える。黒崎さんとの$1000ハウスプロジェクトについてもあれこれ考える。実に濃厚で幸福な週末が終わる。
1月22日(土)
今日という一日は、きっと忘れないだろう。天気は快晴。朝ご飯も早々に、電車に乗って神戸女学院へ行く。内田樹先生の最終講義受付を済ませ、講堂にて最前列の席を確保する。カメラ片手に校舎を散策。噴水のある中庭を中心に文学館と理学館が向かい合い、講堂と図書館が向かい合う素晴らしい雰囲気を作り出していた。素材の使い方や時間に耐える空間構成、とかく勉強がしたくなるキャンパスとは、こういうものだと確信した。歩きながらヴォーリズが何を考えながら設計したかを想像する。楽しく迷子になるような感覚、この回遊性こそがきっと魅力の鍵なのだろう。岡田山の自然と建築との調和がまた絶妙。
午後三時、ついに最終講義が始まる。内田先生は21年前に神戸女学院に就任した時の話を枕として聴衆を魅了する。続けてヴォーリズ建築の魅力を95年の震災の時の話を交えて、声の響きがいいことや暗がりから見える素晴らしい風景を切り口に、好奇心をもってさえいれば、ドアノブを開けたくなることが「教育のメタファー」としての機能することを熱く語られた。何か分からないけど引きつけられる学びのダイナミズムやコミュニケーションの質、死者との対話へと話は続く。緊張感溢れる最終講義は、孔子の「六芸」を駆け足で紹介し、「愛神愛隣」を伝えるために聖書のマタイ伝の朗読で締めくくられた。文字を視覚を通して読む事と、先生自身の声を聴いて思考する事は全く次元の違う強度をもって迫ってくる事を実感した。
山本画伯や平尾さんらと共に宝塚ホテルに移動して「内田樹歓送迎パーティー」に参加。平松大阪市長の「内田先生に洗脳されている」というスピーチから始まって、高橋源一郎さんの「おじさんパワーでゆっくり頑張ろう」という話、中沢新一さんのびっくりカミングアウトにサプライズゲストの茂木健一郎さんの「大学を退官されてこそ、夏目漱石や小林秀雄のような日本全体の<先生>として期待している」というエネルギッシュなスピーチ、関川さんの『モーレツ先生』の話を例えたスピーチの連続に圧倒される。合気道の教え子さんの出し物『となりのタツル』も愛らしく、アナウンサーの西さんの素晴らしいナレーションでまとめられた懐かし映像もすごくハートウォーミングだった。平川さんや山本画伯、江さんのスピーチも個性に富んでいてそれぞれの内田先生との思いを自身の言葉で語られて引き込まれる。あっという間の三時間。最後に女学院の教え子さんたちのお礼の言葉の最後が「内田先生、生まれて来てくれてありがとう」だったのが象徴的。二次会では、麻雀定例会でもお世話になっている川上牧師のギター演奏もあり、大いに盛り上がる。お世話になっている方々への挨拶も程々に、会場を後にする。何だかとっても暖かいほっこりした気持ちで帰路につく。
愛情溢れる方々が内田先生の周りに集まって、とっても感動的な時間を共有できた事に感謝の気持ちが一杯になる。パッサーとしての内田先生の周りには、これまたファンタジスタが沢山集ってきて、それぞれに幸福のパスを出しまくる。この共同体の力、魅力的な人々の一堂に集うエネルギーはなんということか。そんな先生のレールはいよいよ「道場主」へと向けられて、その道場兼住宅を設計できることがどれだけ幸運なことかを再認識して身が引きしまる。とにかくこのドリームプロジェクトをしっかりと完成させて、先生からの絶好のパスをまた合気道の方々を始め、みなさんへの恩返しのパスができるようにしたい。いやはや、大げさでなく、今日という一日はきっと忘れないだろう。
1月21日(金)
朝、山手線の満員電車で大きな模型を持って品川へ。新幹線で京都へ。さすがに寝不足で、右手に富士山が見えたらぐっすり寝入ってしまう。昼前、中島工務店の方々と合流し、美山町へ向かう。嵐山を過ぎた辺りから雪景色。北山でいのししラーメンを食す。中島工務店の皆さんがマラソンや駅伝、バスケットに励んでいる話で盛り上がる。強靭な肉体から強い精神が芽生え、良い仕事ができる。
午後、美山町に到着。雪深い美山町は辺り一面が白くて美しい。哲学する木こりこと小林直人さんと合流し、積まれている杉材を見に行く。一部含水率を計ったりして、杉板の状態を確認。続けて、丸太の状態もチェック。その後、小林さん宅で諸々の打ち合わせ。左官職人の井上さんにも参加してもらい、新しいアイデアを沢山話し合う。これはまた広がりのある繋がりが生まれてワクワクする。物語の奥行きが一気に広がった感覚に興奮する。
夕方、神戸まで戻って中島工務店の神戸支店にて打ち合わせ。細かいポイントを確認。夜、電車で奈良の実家に帰る車中で芸術新潮の石山先生の連載『いけない住宅』を読み終わる。1984年の連載だが、住宅に対する問題提起を時代背景から読み解く面白さが印象的。マイノリティーの方にこそ光るものがあるという視点が「いけない住宅」の連載に貫かれている。学生の時に読んだ先生の言葉と今読む先生の言葉とでは、理解する深みが違う。帰宅してすぐに写真を整理し、本日の議事録を作成。アジアカップの準々決勝、日本対カタール戦を観る。香川の大活躍で、吉田の退場という数的不利にも関わらず、見事な逆転勝利。気分も良くなり、風呂に入ってぐっすり寝る。
1月20日(木)
連日の快晴で、きりっと気持ちいい冬の空。午前中、メールなどの雑務。U邸の地盤改良や基礎についてのやり取りをまとめる。CGの仕事のスケッチをまとめて送信。
午後もひたすら中島工務店とのやり取り。外壁の仕様について、立面の方向転換を考える。立面展開図のスケッチを繰り替えす。エントランス模型のチェックし、明日の打ち合わせ準備も進める。夜、いよいよ二つのバリエーションに絞って水彩画で立面のプレゼンテーション資料をつくる。ニューンベルグ在住のアーティストとのコラボレーション企画をまとめて送信。
深夜、出張の荷造りを済ませて、FAUのロゴデザインのアイデアをスケッチして、イラレでデザイン起こし。普段やらないことなので楽しく集中し、まとめて送信。新しいプロジェクトもまだ芽が出たばかりだが、どれもやりがいがあるので、気を抜かずにしっかり欲張ってアウトプットしていきたい。いや、今日は流石によく働いた。
1月19日(水)
午前中、メールなどの雑務とホームページのアーカイビング。昼、外壁関係で調べものと打ち合わせの準備を進める。午後、昨日の黒崎さんとの「1000ドルハウス・プロジェクト」の打ち合わせを整理して議事録を作成して送信。夕方、U邸の模型をチェック。エントランス周辺の1/20模型を作って道路との関係性を整理する。PSの担当者が来所。設置箇所や配管、行程についても確認の打ち合わせ。
夜、CGの仕事のラフスケッチを進めて、しばしの読書。石山先生の『いけない住宅』を読み進める。深夜、ドローイング作品にペンを入れる。BGMは、ヘナート・モサ&パトリシア・ロバートの『イン・マントラ』。集中して描き始めるとまた三時をまわっていた。
1月18日(火)
不思議な夢を見て起きる。ビルの建ち並ぶ都市の中に唐突に広がる異常に長い横断歩道を自分が足早に歩いていた。早朝の眩しい光。周りがスローモーションのようなスピードで歩くので、どんどん追い抜いて歩いて行く。これは、何の意味があるのだろう。生き急いでないとよいのだが。
午前中、中島工務店とのやり取り。申請/構造/行程など諸々の調整確認が続く。昼、『芸術新潮』の前田さん来所。色々と共通点も多く、話していて面白いのであっという間に時間が過ぎる。これから一緒に仕事ができるのが実に楽しみ。
午後、池尻小学校にある自由大学にて黒崎さんと打ち合わせ。昨年来から話している「1000ドルハウス」についてあれこれとブレスト・ミーティングをしていたら大きな枠組みが見えてきたので、しっかり動かせたい。打ち合わせをしていると、黒崎さんの視野の広さと目的意識の高さ、感覚の自由さに刺激される。しかし先日の山の寒さに比べたら、都心で自転車に乗るくらいどうってことない。むしろ、うっすら汗ばむくらいだ。
夕方、再度中島工務店とのやり取りが続く。CGの仕事の締め切りやFAUの進め方についても考える。深夜までメールなどの雑務。前田さんに頂いた『芸術新潮』に1988年から連載された石山先生の『いけない住宅』を読み始める。面白すぎる。しかし、もう気がついたら1月も折り返してる。
1月17日(月)
快晴。思いのほか筋肉痛もなく、清々しい起床。午前中、メールなどの雑務。昼前、上野まで行って美容サロンの内装設計の現場視察。クライアントさんと打ち合わせ。まだ具体的な方針は決まらないが、いよいよゆっくりと動き出しそうな予感。時間をみつけて、アイデアを練ってみよう。
午後、U邸の諸々の整理と確認事項をメールで送信。夕方、炭素素材のメーカーであるオルガヘキサの社長さんが来所。あれこれと説明を受け、建築における建材としての可能性について意見交換をする。U邸の進め方についてあれこれ準備して、それぞれの調整が続く。
深夜、メールなどの雑務。明日の打ち合わせの準備をする。色々と新しいことが動き出しているのでしっかりまとめたい。
1月16日(日)
朝、新宿にて友人達と合流して奥多摩へ。大学時代の友人に誘われて、初めての山登り。霜柱の立つ山道を三人であれこれ話しながら登る。キリッとした空気が気持ちよく、階段上の道を登ったりしながら、昼前に969mの棒ノ折山にたどり着く。持参したカップラーメンとおにぎりなどを食す。風がびゅんびゅん吹いて寒かったけど、実に美味しかった。遠くに東京、埼玉の関東盆地が見え、つかの間の絶景を楽しむ。そこから下ったり、また登ったりの連続で山の風景がどんどん変わる。道の左右で山の生態系が違うことを感じたりする。岩茸石山と惣岳山を経由して御嶽駅まで歩く。六時間のコース。膝はグデグデ、足下カクカク。
初めての山登りは、東京に日帰りでこんな豊かな場所があることを教えてくれた。また、体を動かしたい、山の美味しい空気を吸いたい、綺麗な景色を見たい、などなど多くの理由が挙げられるが、きっと山登りの本質は都会から離れて「無目的に時間を過ごす」ことにあるのではないだろうか。山登りを通して重力を体感し、普段は閉じてしまっている自分の感覚を解放することにあると思った。ケータイから解放され、大地を感じ、単純に空を見る。木肌の複雑さ、雲の美しさ、緑の奥行きある色合い。山にはまだまだ沢山の新しい発見があるだろうし、もっと色々学びたい。肉体的には、ランニングとは違った筋力の使い方をすることにも気づいた。
帰りの電車で爆睡し、吉祥寺で下りて三人で打ち上げ。山の魅力、写真、旅、ツイッターについてなど美味しい沖縄料理を食べながら大いに盛り上がる。帰宅して、お風呂に入ってすぐに寝る。ぐったりと疲れたがとても充実した山登り体験。毎月と言わなくとも、時間をみつけて山に行くゆとりを生活に取り込みたい。
1月15日(土)
午前中、黒崎さんと電話でいろいろと話し込む。昨年末にお会いして、あれこれと話していたことが動き出す予感。来週、直接お会いして相談したい。
午後、U邸の段取りをあれこれ準備する。細かいデザイン変更の検討ポイントを整理して模型を作成。図面チェック。夜、赤坂にて白井工房の新年会に参加。白井先生を囲んで美味しい料理を食べながら皆さんの近況や版画の話で盛り上がる。深夜、続けて昨年参加したチャリティーイベントROSESの新年会に顔を出す。代表の渕上さんらと久しぶりに再会し、カンボジアでの図書館建設や今年の参加についても美味しいワインを飲みながら盛り上がる。「タイガーマスク」現象も一時的なブームにならないでほしいし、こうした素敵な仲間に囲まれたチャリティー活動もどんどん広がってほしい。新年会のダブルヘッダーを満喫して、ベットに倒れ込む。こうした仲間との大事な時間を大切にしたい。しかし、明日は山登りなのに連日の寝不足は大丈夫か?
1月14日(金)
午前中、あわじの山田修二さんにお電話。素敵なお年賀の御礼と修二さんの瓦について相談。近くあわじまで伺いたい。その他、U邸の打ち合わせフィードバック作業。中島工務店とのやりとりの連続と構造やPSの話もしっかりと進める。昨年末、ひょんなことから知り合った編集者の方から実に魅力的な企画の打診の電話があり、テンションが上がる。こうしたご縁を大切にしたいし、是非とも良いものを提供したい、楽しみだ。昼、図面を修正し、エントランスの模型をつくり始める。午後も終始細かいことのやりとりが続く。キッチンハウスの担当者が来所。現況の確認と工期など今後の進め方を決める。
夕方、青山の「共存」にて、ベルリン在住のパーカッショニストであるモハマド・モルタザヴィによるシークレットライブを聴く。イランの伝統的打楽器を使って、信じられない様な音をはじき出す。太鼓一つから残響にも音を重ねていく何とも不思議なハーモニー、複雑な質感が響き渡る素晴らしい音楽体験。夢輝のあさんの唄と川口ゆいさんのダンスとのセッションもあり、濃厚なパーフォーマンスだった。その後、ゆいさんからモハマドを紹介してもらい、久方ぶりにドイツ語を沢山話した。共に79年生まれとベルリン在住経験者ということですぐに意気投合。タコのできた指先を見せてもらい、五歳からやっていることや常に新しい音楽観やテクニックをみつけようとしていることを聞く。僕がベルリンで一番好きな建築であるフィルハーモニーの話をしたら、彼は何と昨年カンマー・ザールでソロコンサートをしたとのことで、それを収録したDVDをプレゼントしてくれた。
夜、恵比寿で友人と合流し食事。お互いの近況を話し、今年も共に刺激し合えるように頑張っていくことを確認。深夜、新木場でモハマドと再度合流し、クラブ・アゲハに行く。デジタリズムのライブ。圧巻。とにかく、ビートが内蔵まで届く強烈なエネルギー。自然と体が動き出し、ある種の感覚が麻痺する独特な空間に酔いしれる。あれだけの人をエキサイトさせることの本質はどこにあるのだろうか?音楽の強さを感じる。モハマドもテクノからジャズ、クラシックまであらゆる音楽が好きで、大いに楽しんでくれた。またの再会を約して、始発で帰る。何とも心地よい疲労感と共に長い音楽的な一日が幕を下ろす。
1月13日(木)
午前中、大阪ガスの本社にてエネファームの打ち合わせ。建築のコンセプトを説明し、模型を見ながら、技術的な検討も含めてあれこれ話し合う。是非とも良い方向で進めたい。
駅のポスターで知ったので、大阪市立東洋陶磁美術館にて『ルーシー・リー展』を鑑賞。250点にも及ぶ彼女の陶磁器を一つ一つ見ながら、その形態と表情が醸し出す美しさについて考える。ウィーンとロンドンという二つの都市で創作したルーシー・リーにとって、美的よりどころはどこにあったのだろうか。あらゆる釉薬を駆使して獲得した多様な表情。また軽やかで動きのある彼女の造形は、どこか安定した状態から不安定さとのせめぎ合いを感じた。とてもいい展覧会だった。
昼は、エネファームとのパイプ役になって頂いた140Bの大迫さんとこれからの進め方など諸々話し合っておいしい洋食ランチを食す。午後の新幹線で東京に戻る。車中『ルジャンドルとの対話』(ピエール・ルジャンドル、みすず書房、2010)を読み進める。
夕方、事務所にて今回の出張でのフィードバック作業。打ち合わせの議事録を作成して送信。ニューンベルグ在住のアーティストとスカイプ・ミーティング。秋に計画している企画についてコラボレーションの可能性について話し合う。深夜、全日本のサッカーを見ながら大きなドローイングを描き進める。
1月12日(水)
午前中、梅田で打ち合わせを一本済ませて、御影に向かう。天気も快晴で、阪急電車から六甲山がいつになく綺麗に見えた。昼、内田樹夫妻と打ち合わせ。その後、中島工務店の方々も合流し、会社説明から始まって工事契約を結ぶ。続けて西村珈琲に移動し、中島工務店と今後の進め方も含めてみっちり打ち合わせ。これでいよいよスタートラインに立った。良い建築をつくるためにも、「お施主さん/建設会社/建築家」のトライアングルは意思疎通してしっかりとした共通認識を築き上げたい。
道場の部分模型を持って奈良の実家に帰宅。映画『レオニー』(監督:松井久子、2011)を観る。女性映画監督が世界的彫刻家であるイサム・ノグチの母にスポットを当てた映画で、アメリカと日本の間で揺れ動く感情を丹念に描いていて面白かった。何より、僕はドウス昌代の『イサム・ノグチ_宿命の越境者』を数年前に読んでその壮絶な人生を歩んだ芸術家を読み取ったが、そこから母レオニーの苦悩と人間的強さ/弱さを引き出して描いたというのが女性監督ならではの感性ではないか。
夜、メールなどの雑務。また面白い案件のオファーが届き、すぐに対応する。流石にベットに倒れ込むように寝る。
1月11日(火)
今日はぞろ目の日、しかし、外はえらい寒い。午前中、メールなどの雑務。秋に企画しているプロジェクトのためにドイツ在住のアーティストと連絡を取り合う。うまくコラボレーションできたら、これまたクロスボーダーで面白いことになりそうで楽しみ。
午後、U邸の打ち合わせ準備を進めて、諸々の電話対応。この段階だからこそ、色々と検討しないといけないことが増えてくるのは当たり前か。CGの仕事も締め切りなので集中してスケッチをまとめ、スキャンして送信。F歯科医院のコンセプトを羅列していき、ワクワクする。
夜は、事務所の整理。新しいプロジェクトの準備や今進めているものを整理するためにも、まずは机を綺麗にする。大きなドローイングにも手を加える。夜行バスにて神戸に向かう。読書をするもすぐに寝てしまう。
1月10日(月)
午前中、U邸の建設会社の担当者が来所。プロジェクトの進め方から細かいところまでをみっちり二時間打ち合わせ。午後、諸々のフィードバックと連絡に追われる。図面のアップデートとチェックバックの繰り返し。CGの仕事のスケッチも続ける。
夜は、いつも手伝ってくれている学生達も来て、事務所の新年会。麻婆鍋を五人でつつく。昨年の感謝と今年の抱負らしきを話し、そこからポートフォリオについてあれこれエスキース。一人からインドに旅していた話を聞き出して大いに盛り上がる。
深夜、ドローイングに手を加える。一日を終えるこの時間帯に集中して机に向かうのが好きで、こうしてルーティーンになれば作品は一気に加速する。大きい作品を描くのは久しぶりなので楽しみながら進めたい。寝る前に『ルジャンドルとの対話』(ピエール・ルジャンドル、みすず書房、2010)を読み始める。
1月9日(日)
午前中、『球と迷宮』(マンフレッド・タフーリ、PARCO出版、1992)の2章を中心に再読。昼、界工作舎にてLAT's読書会に参加。タフーリの難解な本をどのようにして読みこむかに焦点があたり、「球」と「迷宮」がそれぞれ何を意味して、そこから歴史家の思考、計画=企画という構図の中で良質なサンプリングを検証する。ロシア・アヴァンギャルドやコールハース、ベンヤミンを参照することで見えてくる多面的解釈が視野を広げてくれた。
夕方、友人に誘われてヨガのレッスンを受ける。犬、兎、英雄など多くのポーズを初体験。ストレッチの延長にある感覚で、とてもリラックスして気持ち良く疲労を回復した。
夜、アジアカップの初戦、ヨルダン対日本をテレビ観戦。WCメンバーでは長谷部や長友がいい動きをしていたが、やはり香川と吉田というニューフェイスが活躍して、よく負け試合をドローにもっていった。終始ゲームを支配していたのは日本なのに、やはり現代サッカーにおいて下がって組織的に守ってくるチームを崩すのは難しく、もっとスピードと決定力がいるのだろう。試合後にザッケローニ監督が悔しそうで厳しい表情をしていたので、次の試合で選手達の奮起を期待したい。公式戦の初戦としてはまずまずだろう。
深夜、小一時間、ドローイングに手を加える。連日の作業に、早くも大きなドローイングのベースが立ち上がり、全体の方向性が少し見えてきた。今回は、50センチ角。着色するのが楽しみだ。BGMは、ヘナート・モサ&パトリシア・ロバートの『イン・マントラ』。
1月8日(土)
午前中、メールなどの雑務。午後、U邸の打ち合わせ準備にあれこれ追われて、あっという間に暗くなっていた。CGの仕事のラフスケッチも進める。午後、桑沢の学生有志五人が来所。昨年末にクリティックした設計課題のエスキース。それぞれに考え(コンセプト)を論理的に組み立てて、しっかりとした言語化作業を経て、建築に落とし込むことの方法を問いかけていく。継続は力なり、提出まで大いに悩んで大いに挫折することで伸びシロを発見する。
『沈む日本を愛せますか?』(内田樹×高橋源一郎、ロッキングオン、2010)を読み終わる。実にコロキアルに現代の政治をぶった切るのでなんとも爽快。しかし、対談なのにお二人の思考が似ているのか、またとても軽快なリズムがあるためか、読んでてどっちがどっちかよく分からなくなってしまったけど、実に発見が多くて面白かった。
夜、ニューヨークで知り合った友人達といつもの月見草で新年会。ワインをがぶがぶ飲みながら、近況報告。皆が『すまいの設計別冊HOME Portrait vol.3』の内田先生との対談記事を読んでくれていて、建築談義にも華が咲く。最後は、ハーゲンダッツのアイスで締める。こうした仲間がいるから頑張れる。
1月7日(金)
午前中、メールなどの雑務とU邸の打ち合わせ準備を進める。昼、ベルリンより一時帰国中の友人でダンサーの川口ゆいさんと息子が来所。およそ三年ぶりの再会で、近況方向から始まってあれこれ話し合う。内田樹先生の本に興味があるとのことで二冊ほど貸した。しかし、ベルリン時代は、ゆいさんのダンス作品を頻繁に見に行ったし、仕事帰りによく食事を一緒にしたのを懐かしむ。光陰矢の如し。
午後、iPHONEが突如壊れて、電源が一切つかなくなる。困ってしまい、すぐにまたプレミア交換。二年間保証にしたが、果たして何度このように取り替えることになるのか心配だ。丁寧に扱っているのだが。夕方、OMAで働く友人の小林敬吾が来所。ロッテルダムでの生活も五年を終え、今後の動きを話し合う。海外の設計事務所で働くメリットとデメリットについて考える。意識的であれば間違いなくメリットの多い充実した生活ができるのはず。今の学生達にもどんどんチャレンジしてほしい。
夜は、アルテスパブリッシングの鈴木さんと二人で新年会。『内田邸/道場』の書籍化についてあれこれと話し合う。魅力的な本を一冊作ることの情熱は、一つの建築をつくるそれときっと何ら変わらない。最高のものを最高の人たちとつくりたい。日本酒とおでんが美味。
深夜、帰宅してドローイングに向かって線を加える。みるみる内に新しい表情を獲得する。一時間半の至福のとき。BGMは、鈴木さんに頂いたヘナート・モサ&パトリシア・ロバートの『イン・マントラ』
1月6日(木)
午前中、スタッフと模型ヘルプの学生が来て事務所としても仕事始め。年末のニューヨーク旅話を聞かせてもらう。イエール大学にあるブリティッシュアートミュージアムにもちゃんと行って、カーンの光を体験して来たらしい。二人へのオペレーションとメールなどの雑務。美味しいミート矢澤のハンバーグを食す。
午後、U邸の打ち合わせの議事録をまとめて送信。見積り減額案の調整や各種担当者との対応を進める。明日以降のスケジュールがどんどん埋まっていく。しっかりと諸々のアップデート。夕方、F歯科医院のスケッチをスタート。コンセプトを立てて、あれこれとスケッチする。新しいスケッチブックにどんどん描いていく。
この前ツイッターで知り、気になって買った『小川未明童話集』(小川未明、世界文化社、2004)を読み始める。その世界観に引き込まれるように『赤いろうそくと人魚』をはじめ、三篇を一気に読む。その世界観について噛み締めるように考える。
深夜、グールドのブラームスを聴きながら、連日のドローイング作業に熱が入る。迷いなく、どんどん幻想都市風景が立ち上がる。このグルーヴを大切に進めたい。
1月5日(水)
午前中、メールなどの雑務とU邸の見積り調整などの連絡。正月気分をなくして、いよいよ仕事始め。昼、新宿京王プラザホテルにて桑沢学園の新年会。藤原先生や大松先生と挨拶して、非常勤講師一年目の感想から教育談義に華が咲く。
午後、F歯科医院の設計条件の整理とアイデアをあれこれスケッチ。CGの仕事についても電話対応、来週までに第一案をまとめねば。U邸の進め方についてもスケジュールを整理する。
夜、ベルリンに住んでた時からお世話になっている田所先生と新年会。近況報告を話し、エネルギー思考や現代建築のあり方、豊田美術館での石上純也展などについて話し合う。グローバルな感覚を持って、意識的に視野を広げることの大切さを再認識。建築のボーダーを拡張せねばならない。
深夜、新しいドローイングを描き始める。昨年末にオファーを頂き、やっと描き始めることが出来た。50センチ角の正方形の中に地平線を描き、そこから幻想都市風景が立ち上がる。久しぶりのドローイング作業に没頭し、気がついたら三時をまわっていた。コルトレーンのサックスがBGM。集中することができ、良いスタートを切った。
1月4日(火)
午前中、『球と迷宮』(マンフレッド・タフーリ、PARCO出版、1992)を読み終わる。とても一回じゃ理解できない部分も多いので、日曜日の読書会までに気になるポイントを再読せねば。昼、F歯科医院の敷地写真を撮影し、ちょっとした実測。帰って来てメールなどの雑務。
夕方の新幹線で東京に戻る。車中『沈む日本を愛せますか?』(内田樹×高橋源一郎、ロッキングオン、2010)を読み進める。実に面白くてあっという間に品川に着いた。帰宅し、届いた沢山の年賀状に目を通す。高校時代や大学時代の同級生達のコメントに「いつかマイホームを設計してもらうぜ」とのコメント多数に自然と微笑む。頼もしい仲間に支えてもらっている。小学校の担任だった恩師の言葉が一番印象に残る「目で見ても 心で受けねば 身につかぬ」この先生のおかげで今の自分の多くがある。
夜、弟と合流し、三宿で美味いカレーを食して兄貴宅へ新年の挨拶。甥と姪をまぜて歌留多やトランプ遊びする。すっかり喋るようになり、目に入れても痛くない可愛さ満開の子供達に癒される。
深夜、荷解きをし、年賀状の返信を書いてポストに投函。さて、明日から仕事初め。しっかりと頑張っていこう。
1月3日(月)
午前中、ゆっくりして西宮までお墓参りに行く。今年の運転初め、のんびりと奈良から神戸までドライブ。叔父と合流して、お先祖様に新年のご挨拶。近くまで来たのでU邸の敷地も寄って、合掌。今年、無事工事が進み、立派な建築が建ち上がるのを願う。
夜、帰宅して『パブリックエナミーズ』(監督:マイケル・マン、2009)のDVDを観る。ジョニー・デップ演じる伝説の銀行強盗犯、ジョン・デリンジャーの物語。恋人ビリーに対する一途な思いから、デリンジャーの本質的な人間としての器を感じた。
深夜、『球と迷宮』を読み進める。やっとこの難解な本も最終章に入る。NHKの坂本龍一のジャズ番組に見入ってると、30歳の時に決めた「サックスを吹きたい」という小さな夢を思い出す。今年こそは、実現したいものだ、念じよう。
1月2日(日)
朝、早起きして東の空からの綺麗な日の出を拝める。朝風呂を頂いて、気持ちよく目覚めたら伊勢神宮の外宮に参拝。内宮のそれとはまた違った生態系なのか、また違った雰囲気の中、神々しい気持ちで参拝する。これにて、二年連続のお伊勢参り完了。今年もどんどん新しい事にチャレンジする良い一年にしたい。
夕方、母の要望で、なばなの里というイルミネーションパークに行く。寒い中、光のトンネルや海の富士などを観て感動。イルミネーションのための施設なので当然だがあたりが暗くであれだけの人ごみだとなかなか危なかった。しかし、それでも一見の価値あり。実に美しいものは、万人の心を掴む。イミテーションの富士山がだ、何ともハッピーな気分になる。
車で奈良まで帰って来て、『球と迷宮』を読み進める。
2011年1月1日(土)
新年、明けましておめでとうございます。本年も何とぞ宜しくお願い致します。皆様がご健康で、実り多い一年でありますことを願っております。
朝、七時二分、東の空に初日の出を拝む。雲と建物の脇から遠慮気味の初日の出であった。すぐに初風呂を頂く。父と二人でゆっくり温泉に入る。
朝食もほどほどに、伊勢神宮へ。天気は青空の美しい冬の晴天。川があり、山がある、大自然に囲まれた内宮を初詣。昨年の元旦に同じコースを歩いたのをはっきりと覚えている中、感謝の気持ちをもって参拝する。神酒も頂く。往復二時間弱のゆっくりした散策も気持ちよく、誠に清々しい気分で新年を迎える。
午後、海の博物館へ。大学院卒業時に行って以来六年ぶり二度目の来訪。外部の焼き杉もとても良い歳の取り方をしていた。足下を切り、黒い建築が実に軽やかに見える作法と木造の集成材とコンクリートのPCによる空間のフレームが空間の骨格を強く保持しているので仕上げ材の多少の劣化は全く気にならない建築だった。元旦から魅力的な建築を観て大満足。
夕方、旅館に入ってゆっくりする。温泉/食事/温泉の繰り返し。『球と迷宮』を読み続ける。
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